2013/09/26
「改正耐震改修促進法」平成25年11月25日施行について
耐震基準が強化された1981年以前に建てられた病院やデパートなどの大型施設に耐震診断を義務付ける改正耐震改修促進法(耐震改修促進法に2度目となる改訂)が平成25年5月22日、参院本会議で全会一致で可決、成立し、11月に施行される予定となっています。主な改訂内容は次のとおりです。
●耐震診断及び耐震改修の努力義務の対象となる建物の範囲を拡大
●これまでの特定建築物のうち不特定多数が利用する大規模施設や避難弱者が利用する建物などに対して耐震診断の義務化とその結果の公表
●計画認定の緩和や容積率、建ぺい率の特例など
●耐震性に関する表示制度の創設
※耐震改修促進法とは
1995年の阪神大震災の被害状況を受け策定・施行された、建物の耐震化を進めることを目的とした法律。旧耐震基準(1981年以前)で建てられた建物を「特定建築物」とし、所有者に耐震性の確認(耐震診断)や必要に応じた改修(耐震補強)を努力義務として規定。
2006年に改訂が行われ、建物の用途や利用状況に関わらず道路閉塞建物が盛り込まれる。
尚、2015年までに特定建築物の耐震化率を「90%」に引き上げることを目標としている。
「要安全確認計画記載建築物」として、下記のような対象建物については所有者に対する耐震診断の義務化と自治体によるその結果の公表が規定されおり、耐震改修に必要な指導及び助言に従わなかった場合にも公表がなされます。
【対象建物】1981年以前に建てられた大規模建築物。
デパートや病院(延床面積 5,000平方㍍以上)、
老人ホームや学校など高齢者や児童が利用する施設も含める。
【診断期限】2015年末
【罰 則】診断拒否や結果の虚偽報告をした上で自治体の是正命令に
従わない場合は、1,000万円以下の罰金を科す。
【対象建物】地方公共団体が指定する緊急輸送道路等の避難路沿道建築物
都道府県が指定する庁舎、避難所等の防災拠点建築物
【診断期限】地方公共団体が指定する期限まで。
支援措置(助成制度)について
耐震診断が義務化された建物の耐震診断、補強計画、耐震改修にかかる費用に対しての補助制度が、平成27年度末までの時限措置として創設されています。
詳細については国土交通省「耐震対策緊急促進事業」のページに記載されています。
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